
ロルカナを始めるなら、まずは構築済みのスタートデッキ。公式が入口として用意しているのは2種類で、どちらも990円(税込)、2026年5月8日発売。中身はカード60枚、紙製ダメージカウンター、ルール解説カード1枚。買ったその日に遊べる。
問題は「どっちを買うか」だ。この記事では、公式が公表している情報だけをもとに、2つのデッキの性格の違いと、買ったあとの伸ばし方を整理する。
| 家族のきずな | 氷上の大冒険! | |
|---|---|---|
| インク | アンバー/スチール | アメジスト/ルビー |
| 主な作品 | リロ&スティッチ | アナと雪の女王 |
| 公式の位置づけ | 「キャラクターを素早く並べてロアを獲得することが得意なアグレッシブなデッキ」 | 「盤面のコントロールに長けたテクニカルなデッキ」 |
| 向いている人 | 攻めて押し切りたい | 相手を捌いてから勝ちたい |
どちらも「本デッキに初収録となるカードが多数含まれており、TCG初心者だけでなく、TCG経験者も楽しめる構成」と案内されている。安いから中身が薄い、という作りにはなっていない。
このデッキの気持ちよさは、序盤の展開速度に集約されている。
軸になるのが《パッジ − 嵐を起こす魚》。《リロ》が場にいればコストを支払わずにプレイできるという能力を持っており、《リロ − 雪の芸術家》とセットで引けていれば、公式コラムいわく「1ターン目から盤面を圧倒することも夢ではありません」。TCGの1ターン目にキャラクターが2体並ぶというのは、それだけで有利を作れる。
そして地味に強いのが《リロ − 寒さ対策バッチリ》。2コストでロア値が高く、公式コラムでは「最良の2コストキャラクター」と評価されている。ただし本当の価値は数値ではなく能力側だ。
各対戦相手のターンの間、初めてこのキャラクターがダメージを増やされる場合、代わりにダメージを増やされない。
つまり相手ターンに一度、ダメージを弾く。公式の評価は「退場させようにも同じターン中に2回以上のチャレンジを要求する場持ちの良いキャラクター」。2コストでこれは破格だ。
中盤以降は《スティッチ − ロックスター》をはじめとするロックスター勢が出てきて、そのまま押し切る。公式の言葉を借りれば「怒涛の展開力でロアレースを圧倒していきましょう」。
注意点: このカード、発売前の告知画像でテキストに不備があった。「ダメージを受ける場合、代わりにダメージを受けない」と書かれていたが、正式なのは上に引用した「ダメージを増やされる」版。製品に入っているカードのテキストが正しい。同様の訂正が《野獣 − 雪原のトラブルメーカー》にも出ている。
こちらは真逆の設計。相手を止めながらインクを伸ばし、後半で盤面をひっくり返す。
序盤は突進持ちのキャラクターと、除去アクション《みな残らずやっつけろ!》で相手のキャラクターを処理していく。この《みな残らずやっつけろ!》は競技シーンの記事でもミラーマッチ対策として名前が挙がるカードで、スタートデッキ産とは思えない汎用性がある。
除去で処理しきれない相手には《エルサの氷の宮殿 − 孤独の住処》。ロケーションカードで、厄介なキャラクターを氷漬けにする。ロルカナのロケーションは横向きに印刷された独特のカードタイプで、これを1枚触れるのは学習という意味でも大きい。
そして仕上げが《BE PREPARED》による盤面一掃。公式の回し方はこうまとめられている。「ロケーションカードが場に残った状態で《BE PREPARED》による盤面一掃が決まれば、勝利は目前です」。
除去 → ロケーションで足止め → 全体一掃という3段構えを、990円で体験できる。TCG経験者ならこちらの方が刺さるはずだ。
攻めが好き/ルールを手早く覚えたいなら「家族のきずな」。やることが素直で、勝ち筋が短い。ロアの増え方を体感するのに向いている。
判断を楽しみたい/他のTCG経験があるなら「氷上の大冒険!」。除去のタイミング、ロケーションの使い方、全体除去の構え方と、考える要素が多い。
そして2人で始めるなら、迷わず1つずつ買うのが正解。攻めと守りが噛み合った、教科書のような対戦になる。
意外に思うかもしれないが、公式が推している次の一歩は同じスタートデッキをもう1個買って2デッキ分で組み直すことだ。
理由は明快で、60枚デッキに同じカードが2枚ずつ入る=引きたいカードを引ける確率が上がる。公式コラムでも「デッキ2個分のカードを使用し、安定感と一貫性を高めています」と説明されており、公式デッキ編成ツール上に2個構築のレシピがそのまま公開されている。
さらにスタートダッシュキャンペーンとして、どちらかのスタートデッキを2つ同時購入すると「スタートキット」がもらえる(なくなり次第終了)。中身は次のとおり。
同じ種類を2個買っても対象になる。プレイシートとロアカウンターまで付いてくるので、対戦環境が一式そろう。
スタートデッキのカードは独立したセットではなく、ブースター『WILDS UNKNOWN 未知なる彼方へ!』と同じ204枚の通し番号の中に含まれている(たとえば《リロ − 寒さ対策バッチリ》は195/204)。公式カード検索で調べるときは、SETSを『未知なる彼方へ!』に絞り込めばヒットする。
また公式コラム「新発売のカードだけで組めるテーマデッキ10個ご紹介!」には、スタートデッキ2個構築のほか、ブースターと混ぜたウッディ軸やMr.インクレディブル軸など計10個のレシピが公開されている。3個目以降の買い足しを考えるときの地図として使える。
990円で始めて、もう990円で強くなる。TCGの入口としては、かなり良心的な設計だ。
参考:日本語版公式サイト(タカラトミー)
商品情報/ニュース・コラム/デッキ編成ツール/カード検索
著者: ロルカナ博士
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